ティッシュを乾燥剤代わりに使う時の効果と注意点まとめ
結論:ティッシュペーパーは湿気を一時的に吸収する力がありますが、乾燥剤の完全な代用品にはなりません。あくまで応急処置として使うのが基本で、正しい使い方を知らないと逆にカビやニオイの原因になることもあります。
ティッシュは乾燥剤の代わりになる?
まず、乾燥剤と聞いて思い浮かぶのは「シリカゲル」や「石灰」などの専用の吸湿材ですよね。これらは工業的に作られ、湿気を効率よく吸収するように設計されています。
一方、ティッシュペーパーは家庭に必ずある便利な日用品。実はこのティッシュも、原料が「紙(パルプ)」でできており、水分を吸収する性質を持っています。そのため、「ちょっと湿気が気になる」「手元に乾燥剤がない」という場面では、応急的にティッシュを乾燥剤の代わりに使うことができます。
具体的な使用シーンとやり方
1. 湿った靴やスニーカーに
雨に濡れた靴の中に、丸めたティッシュを詰めると、中の湿気をある程度吸収してくれます。さらに、新聞紙と組み合わせれば効果がアップします。
2. お菓子の湿気対策
開封済みのお菓子の袋に、直接触れないようラップに包んだティッシュを入れておくと、ある程度湿気を防げます。ただし、効果は短時間限定です。
3. カバンやクローゼットの消臭補助
ティッシュに重曹を包んで輪ゴムでとめ、小袋状にしてカバンの中に入れると、湿気だけでなくニオイも吸着してくれます。
4. カメラやスマホが湿気ったとき
水没した電子機器の応急処置として、ティッシュにくるんで密閉容器に入れる方法があります。ただし、シリカゲルや乾燥米の方が効果的なので、あくまで“つなぎ”として使うのがベターです。
ティッシュの吸湿効果はどれくらい?
ティッシュは水分を吸い取る能力はありますが、それはあくまで「水に直接触れたとき」の話です。
空気中の湿気を吸い込む力(吸湿性)は、シリカゲルや活性炭などの乾燥剤に比べてかなり低いです。また、吸った水分を保持し続ける能力も弱いため、飽和するとすぐに効果がなくなります。
つまり、小さな空間で、短時間だけ湿気を抑えたいときの「補助的な存在」として考えるのが現実的です。
使うときの3つの注意点
① カビや雑菌のリスク
湿気を吸ったティッシュは、湿ったまま放置すると雑菌が繁殖したりカビが発生したりします。見た目は乾いていても内部は湿っている場合があるので、こまめな交換が必要です。
② 食品との接触に注意
ティッシュは食品用に作られているわけではないため、直接食品に触れないようにするのが基本です。必ずラップや袋に包んでから使用しましょう。
③ 密閉空間では逆効果になることも
ティッシュが吸った湿気がこもってしまい、かえって湿度が高くなるケースも。とくに梅雨や冬場の結露シーズンでは、逆にニオイやカビの原因になるため要注意です。
ティッシュ以外の「乾燥剤代用品」もチェック!
- 新聞紙:吸湿力が高く、丸めて靴に入れると◎
- 重曹:ニオイと湿気を同時に取れる万能アイテム
- 炭(備長炭・竹炭):自然由来で長期使用OK。クローゼットにおすすめ
- コーヒーかす:乾燥させたコーヒーかすを小袋に入れると脱臭・吸湿効果あり
どれも家庭にあるもので、工夫次第で優れた乾燥対策ができます。ティッシュにこだわらず、シーンに応じて使い分けるのがコツです。
Q&A:よくある質問
Q. ティッシュは繰り返し使えますか?
A. 一度湿気を吸ったティッシュは再利用できません。すぐにカビや雑菌の原因になるため、1回限りの使い捨てにしましょう。
Q. ウェットティッシュは使えますか?
A. いいえ。ウェットティッシュはそもそも水分を含んでいるため、乾燥剤としては使えません。逆に湿気を増やす恐れもあります。
まとめ:ティッシュは“ちょい使い”が基本
ティッシュは確かに水分を吸収する性質を持っており、乾燥剤が手元にないときの応急処置として使うことができます。
しかし、市販の乾燥剤のような持続的かつ強力な吸湿力は期待できません。使い方を誤るとカビや悪臭の原因になることもあるので、使用時には以下のポイントを押さえておきましょう:
- 1回使ったら捨てる(使い捨て前提)
- 食品に直接触れさせない
- 長期間の密閉使用は避ける
「ちょっとだけ湿気が気になる」「数時間だけ持たせたい」——そんなときに、ティッシュをうまく活用してみてください。